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平成22年度入学宣誓式を挙行しました。(2010年04月04日)

4月4日、13時から、順正学園第2体育館で吉備国際大学、吉備国際大学短期大学部、順正高等看護専門学校合同で入学宣誓式を挙行いたしました。高梁学園から順正学園に名称を変更し初めての入学宣誓式、晴天にも恵まれ、キャンパス内の桜も満開でした。順正学園の3校(吉備国際大学、吉備国際大学短期大学部、順正高等看護専門学校)合わせて、684名が新たに入学いたしました。





式辞
  新入生ならびに保護者の皆様、本日は順正学園順正高等看護専門学校へのご入学、まことにおめでとうございます。順正高等看護専門学校を代表致しまして、ただいま入学式が厳粛に滞りなく執り行われましたこと、本日ご参加の皆様に心から厚く御礼申し上げます。  
 本校では、昭和42年の創立以来40年余にわたる長い歴史の中で、本学園の建学の理念と相俟って、『しっかりと自分をみつめながら、物事の道理を見極め、目標に向かって素直に突き進むことのできる真の強さを持った看護師を育成すること』を目指しております。  
 皆さんが憧れ希望しておられる看護職は、今後益々高齢化のすすむ日本社会において、大いに期待され、頼りにされる、無くてはならぬ職種であります。また同時に、我が身を捨て置いても他人を思いやり、何よりも命を大切にしようとする姿勢が常に必要とされる職業でもあります。それだけに自らを厳しく律してゆかねばならず、今後、皆さんが歩んで行かれる道も容易なものでは無いでしょう。しかし努力によって開拓出来ない道は決してありません。  
 明日から始まる本校での学生生活では、皆さんがこれまで中学校・高等学校で経験してきた『いわゆるゆとり教育』とは全く異なり、これまで以上に学業に励んでいただかねばなりません。  
 看護師になるためには、学校の授業を受けるだけではダメなのです。独力で国家試験を受け、これに合格しなければ『看護師資格』は得られません。  
 資格がなければ就職もできません。世の中は大変な不景気に見舞われておりますが、看護師不足は一向に解決される様子はなく、看護師資格さえ取れば就職は思いのままです。勿論、私をはじめとして、教職員は一致団結し、皆さん一人ひとりと熱心に、温かく、懇切丁寧にかかわり、無事に資格が得られますよう、お付き合いをしてゆく覚悟です。  
 皆さんも、どうか遠慮なく何でも相談し、授業などで理解できないことがあれば、出来るだけその日のうちに解決していく癖を最初からつけてください。最初が肝心です。もし、理解できないことを放置すると、次々と新たな問題が重なり、益々理解困難となり、進級や国家試験を受けることが出来なくなってしまうこともありえます。  
 保護者の皆様におかれましても、お子様が日々努力を重ね、成長していく過程をじっくり温かく見守り、ご支援いただきたいと存じます。  
 失敗は世につきものであり、誰にでも起こります。たとえ何度失敗しても、失敗はやり直せば良いのです。でも『あきらめ』はいけません。たった一度の『あきらめ』が夢を壊してしまうからです。決してあきらめないでください。歯を食いしばってがんばってください。苦しみに耐え、乗り越える辛抱を身につけてください。一つの目標に向かってひたすら努力を続ければ、いつかは必ず達成されるものなのです。  
 どうか新入生の諸君は、本日の入学式での感激と、将来社会的に重大な責任を背負って立つ看護職を志した決意をいつまでも忘れることなく、充実した学生生活をエンジョイされますことを祈念して私の式辞とさせていただきます。
 平成二十二年四月四日  
 順正高等看護専門学校   
 校長 松本 皓


告辞

 春まさにたけなわの今日のこの良き日に、多数のご来賓並びに保護者の皆様方の御臨席のもとに、平成二十二年度 吉備国際大学ならびに吉備国際大学短期大学部、順正高等看護専門学校の合同入学宣誓式を、かくも盛大に執り行うことができますことは、私ども学園関係者にとりましては、この上ない喜びでございます。新入生の皆様、本日は、ご入学誠におめでとうございます。
 また、今年度より本法人名が順正学園になりまして、はじめての入学宣誓式でもあり、本学園としても記念すべき入学宣誓式でもございます。まずは、高いところからではございますが、ご多忙の中をご臨席下さいましたご来賓の皆様に、厚く御礼申し上げますとともに、保護者の皆様には心からお祝いを申し上げます。
 新入生の皆様は、数ある私学の中から、吉備国際大学、吉備国際大学短期大学部、順正高等看護専門学校を選ばれ、ここに入学式を迎えられましたが、私学には、国公立と異なり、各々の建学の理念と呼ばれるものがあります。建学の理念とは、創立者が学校を開設するにあたり、掲げたその学校の教育の柱となるものであり、私学は、この理念に基づいた人材の養成を目指しております。
 本学園は、創立者 加計 勉の「学生一人ひとりのもつ能力を最大限に引き出し引き伸ばし、社会に有為な人材を養成する」という建学の理念を柱として、近年の著しい進歩に伴う医療、保健、福祉、教育、健康面における人材の育成に応えるべく、職業教育と人間形成を目標として昭和四十二年に、高梁市の強い要望を受け、吉備国際大学短期大学部の前身であります順正短期大学と、高度な専門教育と豊かな人間性を目指す、順正高等看護専門学校を開設し、続いて、平成二年には、次代を担い国際社会の舞台において活躍できる人材の育成に焦点をあてた吉備国際大学が、平成十一年には、二十一世紀の高齢社会の医療福祉分野で、存分に活躍できる人材の育成を目標とした九州保健福祉大学が設立されました。そして、平成十七年には、五番目の設置校として九州保健福祉大学総合医療専門学校が宮崎市に設立されました。また、本学園グループは、岡山理科大学、倉敷芸術科学大学、千葉科学大学をはじめ、七法人三十一校を数え、学術交流など、さまざまな連携を図っております。
 さて、新入生の皆様は、長く厳しかった受験地獄を乗り越え、これからの新しい生活に夢を膨らませておられることと存じます。皆様がこれから過ごされる高梁市は、数多くの文化人や知識人を輩出した歴史的にも文化的にも豊かな地であり、皆様が学ばれるこのキャンパスには、大変慈愛豊かな、いわば福祉と教育のパイオニア達が残した土壌がございます。
 冒頭に申し上げましたように、この四月一日より法人名が順正学園へと変更いたしましたが、本法人は、明治十八年に創設された、岡山県下で初の女子高等教育機関であった順正女学校の跡地にあります。順正女学校は、福西志計子という一人の偉大な女性により創設され、さらに留岡幸助、山室軍平、伊吹岩五郎など、後の我が国の教育、福祉の先達となる若い後輩を、育てたのも志計子だったと言われております。また、宮崎から岡山に参り、日本ではじめて、孤児の為の岡山孤児院を設立した、児童福祉の父と呼ばれる石井十次の妻、品子も順正女学校で学び、高梁協会で洗礼を受けておりますし、十次自身も、しばしば高梁の地に足を運び、福西を軸とした留岡幸助、山室軍平、伊吹岩五郎などどの交流関係がございました。倉敷市にあります大原美術館の創立者である大原孫三郎が、生涯を通じての十次の友人であり、岡山孤児院のスポンサーであったことも有名でございますが、早くに夭折した十次を弔う為だけに建てた小さな一軒家が、今でも宮崎県茶臼原に残っております。大原美術館にあります多くの絵画は、孫三郎のもとで、児島虎次郎が収集したものでございますが、この虎次郎も高梁の出身でございます。後に虎次郎は孫三郎の仲人で、石井十次の娘 友をもらうことになります。十次のお膝元の宮崎県に、九州保健福祉大学や九州保健福祉大学総合医療専門学校ができ、大原孫三郎がその生涯の大半を過ごした倉敷の地には、私共のグループの倉敷芸術科学大学がございます。こうしてみますと、高梁、倉敷、宮崎という何か不思議な縁を感じるわけでございます。
 本法人は、順正女学校の伝統の灯を消したくないという、地元高梁市からの強い要請を受け、吉備国際大学短期大学部の前身であります順正短期大学ならびに順正高等看護専門学校を設立したことに始まりますが、今後のグローバルな活動を視野に入れ、今年度より、本法人の設立の由来であります順正女学校から「順正」の名を受け継ぎ「高梁学園」から「順正学園」と名称変更し、新たな道への第一歩を踏み出しております。
 なお、「順正」という名は、順正女学校を創設した福西志計子の依頼により、山田方谷の高弟であった吉田寛治が命名したそうでございますが、史記からとったそうでございます。「道義に従って正しい」という意味がございます。噛み砕いて申し上げますと、清明、晴朗な気分を保つことによって、正しい行動を成し遂げるということになろうかと存じます。あるいは、宇宙の法則に順に従うと言い換えることもできるのかもしれません。
 本日はまた、多くの留学生をお迎えしております、国際交流とは単に情報交換したり、対話をすることだけでなくひとつのものを共有することによって、初めてできることだと思います。同じキャンパスの中で、同じ学問を共に修めることによって、互いを認め合い、異文化を尊重しあい、国境を越えた得がたい友情の絆が生まれるのです。そして何よりも自らを知り、他人を理解し、さらには、より大きな視点に立ち自国を知り、他国を尊敬できる人間になってください。より平和で豊かな世界実現に向けて、皆様のような若い世代の努力献身が求められています。世界は今、激動の時代を向かえインターナショナルから、マルチナショナルへ(多国籍共同)、そしてスプラナショナル(超国籍)へと移行しつつあります。
 このような時代を迎えた今、私たちに必要とされるのは人間としての善悪の判断、そして、人間の魂の根底に当然あるべき、共感や思いやりなどではないかと思います。二十一世紀をすばらしい世紀にするために、今私たちは何をすべきか、そして何をすべきでないかを、これから過ごされる時間の中で、考えていただきたいと思います。
 新入生の皆様には、この美しい自然に囲まれたキャンパスの中で、健康に充分気をつけて、良き友を作り、良き師に巡り会われ、良き時で埋めて欲しいと願っております。また、今、胸に抱いておられる志と目標を見失うことなく、二度と訪れることのない青春を思う存分謳歌していただきたいと思います。
 終わりに新入生の皆様が、共により大きく飛躍されんことを祈念いたしまして、私のお祝いの言葉とさせていただきます。本日はご入学おめでとうございました。

 平成二十二年四月四日  
 学校法人順正学園   
 理事長・総長 加計 美也子